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絶対倒れないバイク

「脳波で電動車いすをリアルタイム制御 」
-Brain Machine Interface (BMI)の新しい脳信号処理技術を開発-

独立行政法人 理化学研究所 プレスリリース 2011年6月29日

 頭の中で、「左に行きたい」、「いや右だ」とイメージすると、マシンがその意思のとおりに動く、こんな機械を開発するには、人間と機械のインタフェイスが重要です。これは、手や足を使って機械を自由に操ってきた人類の新しい試みの1つとなっています。これまで、自動車、新幹線、船舶、飛行機、ロケットといった足代わりの輸送機械、手が届かないところに手が届く医療機器、ショベルカーやクレーン車といった建設機械など、いずれも手や足で機械に指令していました。しかし、高年齢化が加速している現代社会において、高齢者や体が不自由な人を補助する装置、中でも筋肉や体の動き、声の指令に頼らず、脳信号だけでさまざまな器機と相互関係を築くブレイン・マシン・インタフェイス(BMI)に対する関心が高まっています。

 理研、トヨタ、豊田中央研究所、コンポン研究所が2007年に設立した理研BSI-トヨタ連携センターの非侵襲BMI連携ユニットは、 信号処理技術を駆使して、125ミリ秒という短時間に脳波を解析し、前進、右・左の信号を抽出することに成功しました。車いすを足、右手左手を動かすイメージで制御します。開発したシステムは、電極を頭皮・毛髪の上から接触する脳波計を使って信号を捕えるので、外科手術が不要です。さらに、システムが解析した脳波の解析結果をその場で確認できるため、人間の意思とシステムのすり合わせをリアルタイムで行うことができます。

 つまり、システムとコミュニケーションをとる“こつ”を、容易かつ効率的に習得できます。今回、電動車いすにこのシステムを搭載し、脳波の解析の信頼度を検証したところ、前進、左右旋回の3方向を95%の信頼度で制御することに成功しました。今回は手や足の運動を想像して、積極的に作り出した脳波を対象としましたが、計測・解析技術をさらに発展させることで、運動以外の意図や状態を反映する脳波への応用の可能性にも期待しています。

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「ロボット:想像した動き再現 阪大、ALS患者で臨床研究へ 」

毎日新聞 2011年11月4日 東京朝刊

手を動かすか、動きを想像した際に生じる脳波でロボットに動きを再現させることに、大阪大と国際電気通信基礎技術研究所(ATR、京都府)などのグループが成功した。筋肉が衰えて体が動かなくなる難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の人が、考えるだけで動かせるロボットを開発するための基礎技術になるという。論文が3日、米神経学会誌電子版に掲載された。

 治りにくい痛みやてんかんでは、脳表面にシート状の電極を置いて電気を流し症状を和らげる治療が確立している。阪大の平田雅之特任准教授(脳神経外科)らは、こうした治療中の13~66歳の患者12人の協力を得て、手を握ったりひじを曲げたりする運動の際に出る脳波を計測した。すると、脳波には運動の種類ごとに異なる特徴があることが分かった。

 ロボットと脳表面の電極を、脳波の特徴などの情報を記憶させた制御用コンピューターを介して接続。患者に手を握るなどの運動をしてもらうか、まひの強い人には想像してもらったところ、その通りの運動をロボットが57~99%の精度で再現した。まひの強い人の方が、精度が低かった。

 実用化に向け、グループは無線で接続できる電極を開発中。またALS患者でも同様の運動再現ができるかどうか確かめるため、患者の協力を得た臨床研究を近く始める。【野田武】
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人が腕を曲げるとロボットの腕も曲がった。脳波の情報をロボットが認識して動きを再現している=大阪大提供

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